ひっきりなしに鳴り響く
工事の音にももう慣れた気でいたこの町
時刻は夜も明けやらぬ4時半
昨日の夜みたDVDが恐くて口の中がカラッカラに乾いてそして
また命や愛について深く考えさせられてしまって
疲れて10時すぎた頃に眠ったのだ
ついこの間この町で初めて月に出会ってから今朝
夜が明ける瞬間に立ち会う
すると
起きている間中ずっと耳の奥を叩いていたはずの工事の音が
止んでいた
朝は神聖で
道路を走る車の騒音と
鳥がさえずり始めるその音と
来いブルーからすこしづつ橙に光帯びるその音が
汚いこの町を
ゆっくりと目覚めさせる
身体の調子がずっと良くならずに
眠れない夜が続く
これといってひどい症状でもなく慢性的に
だるくさせるのは
この気候のせいなのか汚い空気のせいなのか
口にするもの肌に触れるもの見るもの聞くもの
全てのせいなのか
それでも
いつもとは少し違った朝が見られたことと
どこかでみたことのある風景
この町でわたしは色覚障害
極端に低い彩度は何かほかの感覚まで奪い去るようで
そして
この町が
いつか
いつか美しいという概念を
長年をかけてでもいい
もうすこし目を覚まし
大事なことに気づく時が
来るといい
そんな風に願った夜明け
梅雨の合間の青空は
空はまだちゃんと自然の色をしている
雲が右の青から左の桃色に流れてゆく
わたしたちが
守ってゆかなければいけないものが
山ほどある。
5時まで。
あと数分だけ
バルコニーで空を眺めよう。