外国での暮らし

ひとりのよる

09/14/2007

こうしたひとりの醍醐味は

たくさんのひとのなかの自分と
たくさんのひとのなかでさがす君の顔

 

こうしたひとりの醍醐味は

ひとりでかえる帰り道と
目を閉じておもう君の顔

わたしが楽しい夜を過ごしたならば
君の楽しい夜を祈る

そしてまた

ふたりの夜に
ふたりぶんのひとりの夜を交換しあう
ねむるまでふたりぶんの体温を感じて
おきた時にふたりぶんの光を共有する

 

夢で会えるように
ひとりの夜を抱きしめる
何枚も何枚も手紙を書いて
ねむるひとりの夜

いとおしい君の夜と
君を思うわたしの
いとおしいひとりの夜

 

腐りかけの桃みたいな
君の甘い声が聞こえてくるような。

 

長い夜が明けるまで。

 

 

 

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