誰かの鳴き声が
どこからともなく聞こえて
わたしは
いまこの目の前にあるものを全て一旦停止
その鳴き声に耳を傾ける
たくさんのものに目移りをし
たくさんのものに憧れそして
欲張り誤り右往左往をして今
まっすぐにやるべきことが見える
呼ばれ引かれゆく風に
ゆるやかに
目を閉じて
ココロをゼロに近づけるとき
何よりも
強く
優しい
そして広がる神聖さを
どこまでも深い真実を
ほかのひとには聞こえない泣き声が
そこから聞こえるときに
わたしが
顔を出した。
おなかの奥から息を吸って
透明で居続けることが
わたしという人間にとっては
生きるか死ぬかなのだ。