カゾクの系譜のなかでも姑ってやつは結構特殊かもしれない。
わたしにとっても例外ではなく、この構えて臨んだレヴィス家のボス、
ジェットは、非常にチャーミングな女性でそしてエレガントで、
４人の子供を立派な大人に育てた母親で、
ファンシーな買物が大好きでいつまでもお茶目で自由気ままなお姫さまであった。
わたしの名前を、未だに間違える、姑である。
ジェットは、というかレヴィス家の人間はマイペースであるのが特徴で、
誰もかれもが自分のペースで行動しているので大体がめちゃくちゃになるのである。
ジェットは気ままにキッチンに現れ、孫にキスをし愛を注いでいるかと思えば
１秒後にはもう出かけて派手ないでたちでどこかをほっつき歩く。
その場所はザ・農家なので、家族の全員が土まみれで
自然と戯れたり星空のしたキャンプをしたり、暖炉を囲んでギターを演奏したりする
ことが日常だが、
いいとこのお嬢様出身のジェットはただ一人、その輪に混じることはない。
そんなジェットは近所のピカピカのスパに私を連れて行った。
ヨガのクラスがあるから一緒に受けましょうと誘ってくれたので、
わくわくしながら行って来たが、
朝の九時からヨガ、エアロビクス、ピラティス、そして
プールでのエクササイズを通して受けた後、
クラスを受けていたジェットの友達平均年齢推定62歳みんなと中華料理屋でランチをし、家に帰った。
毎日泥だらけになっていたのから、
久しぶりに日本に居るような感覚で、実に平和だったが
満喫を通り越してむやみやたらと疲れた。
やさしくてキュートでいつまでもきっと若い女子のままであるジェット。
おしゃれを楽しんで、音楽に合わせて踊り、
そしてレヴィス家で最も強い。
彼女に逆らえるものはきっと誰もいない。
それが、母親ってやつでありお姫様ってやつで
愛すべき、自由でわがままな女子なのである。
それを素で実現している姑ジェットであった。
いつまでも、ジェットみたく女心を忘れずに居たい。
Georgette
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