ジャパン 外国での暮らし

東京

11/13/2007

東京という土地は
むやみやたらとわたしを感傷的にさせて
訳もなく意味もわからぬまま

いつも後にする

 

会いたい人は山ほどいるはずなのに
東京という土地の人にまみれて
流されまいと歩く
慣れてしまえばそれまでなのかもしれない
わたしにはいつまでたっても東京だった
東京は多くの人にとって特別な地なのかもしれなくて
リリーフランキーも言ってたし

セカイのどの大都市よりも大都市で
どこよりも美しいようなゴミ箱のような
人で溢れ狂うその土地に最初に降り立ったのが
正解だったのか間違っていたのか

いつも通りどうでもいいことをぼんやり思い浮かべるここは東京
移動移動移動を繰り返し一体ここがどこなのか見失って
波のなかでゆらりゆらり水面を海底から覗いた

わたしの生まれ育った日の出ずる国
胸を張って自信を持って世界一美しいと言えるようになったのが
私が外国で暮らした証
ありきたりな
どこにでもありふれたそれが証

パスポートはあれよという間にスタンプで一杯になって
東京という印鑑は押さなくても出国できるのだろうか
そう不安になるほどに

見知らぬ土地東京

なじみ深くて、なじめない土地東京

 

私はどこへ。

ここは日本だったろうか。
私は、日本人だったろうか。

 

美しく音を立てずに沈む夕陽は
まぎれもなく

故郷の匂いがした。

 

 

 

 

 

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