正直に言ってしまえば、うしろめたいこともまだ山ほどで、
正直に感じてしまえば、そうあらわになってしまう奥底のこころ
怖くてずるさを隠して何も知らぬふりをして
私にはうまれたときからきっと大きな穴があいていて
それをいまだに埋められずにいる
秋の風は全部答えをしっている。
夕立はもの凄い音と光と勢いとスピードで街中の熱を奪い去った
風は吹き抜けて夏は飛んだ
吐き気のするような蒸し暑さは
日本にいた時は夏の証のようなもので当たり前に愛おしんだのに
初めて過ごす新しい場所では
わたしの身体から多くのものを力づくで取り上げていった
わたしたちの口癖は
”誰かがカレンダーから10日間くらい盗んだんじゃないか?”で
駆け足で日は捲れていった
そしてふと
我にかえったとき
ばらばらでちぐはぐで、まとまりのない感じ
一人で静に感じたいのに、帰る場所のない感じ
何か大切なことを、わすれている感じ
どこかに、宝物を隠してしまった感じ
色がぐるりと大きくひっくりかえってうつった日、
全て目のまえにあるそれを、
まだ探し続けている。
よくあることだが、またmessy、
悪くない切なさは、この季節の特権、
懐かしく触れる。
時の渓谷に静に深く身を沈ませる。
次の階段を見せようとしてくる。
さしびさは辛いばかりではなく、
今も美しい。