外国での暮らし 経験

蝶の抜け殻はどこにいったのか。

06/30/2011

初夏のこれでもかというほどの爽やかな
朝の水色の空と澄んだ空気のなかで
わたしは抜け殻のような気分でいて

良きも悪きもない虚無感のなかを漂う
それはほんとうに楽しいこともなければ悲しいこともない
ひたすらカラっぽな感覚で
瞑想から帰ってからというもの、会う人々に
脱皮したようだね!と言われていたのだがふと思えば、
蝶が大きくはねを広げて羽ばたいてゆくその大切なプロセスのなかで
のこされた抜け殻のほうは
一体どこへ、そしてそれは誰だったのか?

そうおもうと、ああもしかしたら本当に、
もしも一皮剥けて新しい世界へ飛びたったのだとしても、
残った古い不要なその破れた空っぽの入れ物は
まぎれもなく蝶自身であって
その合間をゆらゆらとあてもなく感じていられるときが
また物質界から離れている心地のよさでもあった。

 

羽ばたき去った蝶を見送ったあとの、
抜け殻はどこに。

 

 

 

 

 

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