経験

リバース

08/28/2011

わたしはもしかしたら、
生まれ落ちたその瞬間から
世界に対して幻滅していたし、

小さいころから他人にも自分自身にも失望しつづけて
なにもかもを軽蔑しているに違いなかった

だからこそ
誠実とか純粋とか

つまりは正反対の方向に光を見いだしたくて
脇目も振らずにそっちばかりを磨こうとしていたけれど
皮肉にもそれは

世界の俗悪で歪んだ醜い姿を より目につかせるように
鍛えただけだったのかもしれない

ひとまわりして おもう

 

聖人のふりをしながら じぶんを含めた 世界を見下し

嫌悪していることを
隠し続けている自分は よっぽど汚くて
”誠実”という言葉を語る資格もないんだろうと

おもう

 

なにもかもは
紙一重で
背中合わせに
息づいている

 

それだけは
確かに言える

 

たいふうを待つ
その空のしたにて。

 

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