好きなひとがいるということは
もしかしたら
すごいことなのかもしれないと
そうおもう
ただ
好きなひとがいる
そんな シンプル極まりない
どこにでもあふれているそのことは
もしかしたら
すごいことなのだろうと
そうおもう
あいするとか
あいされるとか
そういうことの中であっという間に
道に迷うわたしは
あいするとか
あいされるとか
そういうことがどういうことかは
いつも わからなくなる
そんなときに
だれかがわたしを抱きしめて
“ぼくは君が好きだからこうして抱きしめるんだよ”
たとえば真っ直ぐに
そう言われてわたしは
あいするとかあいされるということは
とてもふくざつなように見えて
あいかわらずわからなくても
ともかく
触れたいとおもうひとがここにいて
そしてそのひとがこのからだに触れる
そういうことが
自分を生かしていると おもうんだ
好きなひとがいるということは
きっと
すごいことなんだろうとおもう
彼が
いてくれて
ほんとうによかったと 日々おもう
彼に
出会えて
ほんとうに幸運だったと 日々おもう
すれ違って 不安になって
話し合って ぶつかって
それでもなお
だれかと強くつながっていること
だれかあいするひとがいるということは
ほんとうにすごいことなのだと
そう
おもう