台所

少しの野菜とくだものと

08/27/2012

 

この日本での夏は、長い長い夏だった。

 

 

わたしにはやはり、生活がなによりなにより一番で、
ニューヨークに戻る前の最後の数日
ひとりの時間をかみしめるように過ごす中
叔母から譲ってもらったサツマイモを オーブンでじっくり焼いて
丁寧に裏ごしをして そしてスイートポテトにして
天板に並べたのを眺めながら

 

「ああ、ほんとうに、お菓子を焼くのは何より無心になれる、だから、好きだ。」

と体全体で喜びを味わった。

 

 

わたしには、生活がある限り、どこにいても生きてゆける気がする。

 

”少しの野菜とくだものと、そしてハグとキスがあればそれでいい、

わたしの人生。”

 

 

 

 

 

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