如月にはいって、陰暦で新年もあけて、
今日は粥の日で、昼間に胸がドキっとするような強い日差し。
そんな気持ちが華やぐような春の太陽とは裏腹に、
気温は摂氏、マイナス5度。
授業が終わって、まだまだダウンコートのなか背中を丸く
血管縮めて歩きながら そんな陽の光に、目を細める。
背中の向こうに続く古い泥んこ道はもう遠くの方に霞んでいくのに
そうして前に繋がっている新しい通りもまだ舗装されていないような
ただ今いるこの場所につく足だけが頼りである
そんな冬の出口
環境も 状況も 関係も 感情も何もかも
気付いたら 移り変わっている
ひとは本当はそこにある季節と
なにも変わらぬ存在
自らが、そんな宇宙の一部だと感じられるわたしは
もうほんの少しだけ、
大人になったような気がするんだよ。