(2011年10月26日の記録より)
冬がきて 温度が下がり 身体のなかや 頭のなかも
低く鈍い流れに 徐々に応化してくるのを
感じる 10月の終わり
冬の冷たい水族館のことを
夢にまでみるほど常々 焦がれるような思いで 切望し続けていた
そこには 何があるわけでもない
にわかな興奮は きっと一瞬のできごとで そのあとは
夏の熱気を失った 混み合う賑やかさの去った
ただただ 寂れきった 都会独特の俗っぽい海岸の外れ
まだ行ったことのない
そのわたしの住む町の 水族館に
満を持して 冬がやってきたら
季節外れな場所に 尖った冷たい風を感じに
冬の水族館に 行く
そのときは
地下鉄にのって終点まで
平日の 午前か早めの午後がいい
恋人に黙って
ひとり
訪れたいと 思う
たくさんの静けさが
私をまっている
冬の アクアリウム
2011-10-26 Néné B.C. in New York
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