かぜが、上に向かって
ふいたから
おともだちのね
手をひっぱって
いっしょに飛ぼうとしたの
わたしの手は、にほんしかないから
もうひとりのべつのおともだちは、
したで待っていてもらうことにしたよ
ずっと、がけの下にいようとしたんだけど
どうしても、風が引っぱるから
おともだちは
おおきくて、毛がはえてて
おなかがおおきくて、重いでしょ
ひとりでよじのぼるのも、たぶんたいへん
めをつむって、
トルネードのなかで
おおきなてを握った
つぶってる目から、涙が先に、空の上のほうにとばされていくの
いっしょに、崖の上までいきたくて
風にお願いしたけど
かなえてくれるかどうか、
わからなかったから
目をつむったまま
おいのりして
しばらくしたあとで
おともだちは重いから、
やっぱり
風は
わたしだけしか
連れてこられなかったのかなって
崖のうえで、ようふくがしわしわになってるのを見ながら
そのあとどうなったのかを
見て
かみのけは
ぼさぼさになってしまったよ
それで、
おなかのおおきいおともだちは
あたりを見回しても
いなかったの
がっかりして、
きゅうけいするために
崖のいちばんはしっこに、
座ったら
わたしのせなかに、
ちいさな、羽がふたつ
生えてた
そんな小さなはねじゃ、
全然飛べなさそうなくらい
ちいさかったけど
わたしの身体には、
はねが
ふたつ、
ついた
くすぐったくて、
かゆい
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