「おそら、みたかった」
とあるひ、3さいの息子はいった
「さっき、ママがお空見にいこうって言ったら、いかないっていったじゃない」
と、わたしはいった
「おそら、なくなっちゃった」
とある夜、3さいの息子はいった
「おそら、ねんねしてるけど、いるよ、いつも」
とわたしはいった
「おそら、いなくて、かなしい」
とあるひ、彼がいうので
「おそらは、ずっといるよ、おほしさま、みえる?」
とわたしはゆびさした
○
「こわい」
日が暮れたあるひ、とつぜん、彼はいった
「なにがこわいの?」
とわたしは訊いた
「よる」
と彼はこたえた
「よる、どうしてこわいの?」
とわたしは訊いた
「おそら、なくて、くらいから」
と彼は涙目で、そういった
ははーん、さてはノンタンが、
夜はこわくてねむれないとか、
いったんだな、
とわたしはおもった
○
「よるはね」
とわたしはじしんありげに
「とっても、やさしいんだよ」
と、いった
「くらいのは、ね」
「とおっても、やさしいんだ」
「たくさんあそんで、つかれたから
みんなに、ゆっくりおやすみしていいよ
ゆっくり
ねんねして、
おやすみしていいよって」
「くらい、おそらは、やさしいから」
「そういってるよ」
かれはうれしそうに、
「やさしいの?」
とわたしに訊いて
わたしは彼の手をひいて
星をさがして
「おほしさま、きれいだねえ」と
ふたりともいって、
なかよく家に、はいった。
○
よくじつ
日が暮れると
彼はとてもうれしそうに
「おそら、くらくて、
やさしいね」
と、
いった。
No Comments