Forget him.

04/15/2018

手放すことを決めた、そのたったひとつの彼からの永遠の愛を、手の中で二つに分かち合う。

請け負い人の手に半分、わたしの手に半分、入ってゆく。

かけがえのない唯一のたからものを、なぜ別のひとと分かち合わなければいけないのかと、わたしは泣きじゃくったままそれをした。

崩れ落ちるわたしに、なんとか強く励ますように、

「この手に入ったら、もう二度と、アイツからの永遠の愛は失われないから」

と請負人は言った。それでも、どうかその愛が二人の手に入らずに、そのままであってほしいと悲願するわたしに、被せるようにして請負人の声が響く。

「だから」

「忘れろ。」。

 

請け負い人は、Xと名がついたままのそれを、ただ黙って引き受けて、そのまま力尽きるまで泣き崩れた、わたしの身体を支えた。

 

終わったあとに、なにが、それほどに悲しいのかと天の声が鳴って、わたしは最後の力を振り絞って泣き叫んだ。

 

「どうして、ただこんなにも、強く愛し合っている二人が、その永遠を分かち合えないの」

「どうしてその二人じゃないの」

 

 

手の中に、彼の愛を半分づつ分かち合ったときの、心からの請負人の深い愛、「忘れろ。」を描いてみる。

なんとなく、請負人に甘えきってみて、半分よりも少し多めに持っていてもらうことにした。

 

 

 

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