子育て

きろく

05/21/2018

ああ、あなたがいなくなってから数秒後、気が動転した。

すうかげつの間、ずっと遠くであなたを想いながら声をかけ続けてきたのに。

 

わたしは一体、何を血迷ってるのだ?

 

ずっとわたしのことを呼んでいたあなたの顔などまったく見ずに、

自分のことばかり。

 

 

 

わたしは自分の怖ればかり。話しかけたり、触れたり、

近づいて

もしあなたが泣きでもしたら、パパはそれをみて、

ママにママの資格があるか判断するだろうと

そんなふうに思ったの

 

バカすぎるでしょ

ゆるしてね

 

気が動転したとき、そんなどうでもいいことを怖れるまえに

どうしてあなたにちゃんとめいっぱいの愛を伝えなかったかと

自分のことが信じられなかった

 

くだらないプライドなどほうりなげて

我に返ったように走り探したら、ぎりぎりまだあなたは小さくそこにうろついて

 

 

まにあって、じっと近づいて、触れて、抱きしめて、

あなたはちっとも嫌がらなかったね

 

ゆっくりパパを探していたけど、わたしの腕のなかで

やわらかく、まだ1歳だったときとぜんぜん変わらない

 

わたしの話にちゃんと、耳をかたむけていて、えらかったね。

 

もうおおきくなった

しらないひとが、大嫌いだったあなた

わたしの前では、泣かなかったのに。パパはそれを気にいっていたのよ。

 

 

 

「パパのいうことをちゃんときいて、おりこうさんにしていること。

かなしいことや、いやなことがあったら、

ママのことをよんでごらん。

ちゃんと聴こえているから、わかったね。」

 

 

 

あなたがいやがらずにじっとしてるから

思わず抱っこしようと欲張って

バッグの中身は全部床にバラバラに落ちた

 

 

かき集めながらおもう

 

いいのもう、恥ずかしいことよりもかっこわるいことよりも

パパに嫌な顔をされることよりも、

 

あなたのことのほうが、

うんとだいじだったから。

 

 

 

 

 

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