ひとりごと

まずいけど潰れないカレーや

09/23/2020

 

この半年はほんとうに、人生のなかでもきっちり決まった期間をあることに充てるような時期で

サイトを作る。と初春に出会ったデザイナーさんもそうだし、2月浄化に励み3次元への執着を手放して、向かうは運転免許の試験場のお化け屋敷のような殺伐とした警察に出向いたのも半年前のこと。

人生で二度目にゼロから運転免許をとるというのは、やりたいことを頑張ることは簡単にできても、こう、やらなければいけないことを頑張るのが本当に苦手なわたしにとっては革命的に意を決する必要があったわけですねえ。

この人生で、警察にお世話になったことは若い頃万引きでつかまったのを始め、豪雪の日にタクシーがわりにホテルまでパトカーに乗せてってもらったことやら数しれずの私ですが、裁判所に出向いて

「汝、なぜに無免許で運転をしていたのであるか」

というのをこの物質世界で説明しなければいけなかった修行を乗り越えたのが山でしたかね。

「目に見えない天使や神さまに私は守られているもんで、免許証がなくても大丈夫なのです」

と言わずに、「更新を忘れていたのであります」と裁判所までいって白い嘘をつく修行….

だいぶセピア色になってきた記憶ですが、免許を剥奪されてから2年半、いろんな思いといろんな新しい経験の後、無事に最後のテストを18歳の若者たちにまぎれて受けて、一発合格で取得してきたのでありました。

 

ところで、最後免許を公布されるその日、幸いだったのはお化け屋敷みたいな試験場の古い建物は新しい新築の立派なビルになっており、トイレも綺麗でそれはすばらしかったのだけど、当日のハイライト的記憶は、試験の前にすぐ近くにあるインドカレーの店でランチをする!

と決めて意気揚々と昼ごはんをたべたこと…

愛知県の運転免許試験場は、自分の住むとこから遠いので、本当ならわたしのように捕まったりしない限り人生で一回だけ訪れるだけのひともいるわけです。(更新は市内の警察でできるから)

わたしは国際免許の発行やら、こうした違反の手続きやら、人生二度目の運転免許取得のために普通のひとよりもかなりの頻度で通ったほうだとおもうのですが、ずっと行くたびに気になってたのが、そのカレーやだったわけ。

それで、もう二度とこないかもしれないし、せっかくだから美味しいランチを食べることを楽しみに出かけたわけです。

試験までの緊張感を和らげつつ、インド人の店主に迎え入れられて食べたカレー。

店の中は暗く、古い喫茶店のようで、おしゃれもへったくれもない、でも現地の雰囲気もまあ中途半端な、店構え。

メニューを見て決める前に、店主がやってきて今日のランチはチキンカレーだよ。ナンかご飯どっちがいい?と聞かれたので、それに素直に従い、ナンを頼んだわたし。

気の利いたチャイでもついてくるわけでもなく、しょぼいスーパーのフードコートでもらうみたいな烏龍茶がおまけでついており、運ばれてきたナンと、本格的にみえるカレー。

 

一口食べた瞬間、

わあ、微妙😭

 

この日は自分にとって、なんとなくふんわり立ち寄ったカレーやではなく、人生で二度目の運転試験、まだ落ちるか受かるかわからない緊張、そして遠くまで来てずっと気になってたから死ぬ前にあの店で食べる!

と決めてたランチだったので、

その微妙感は半端なく、これから試験だっていうのにお腹いたくなりそうなくらい辛いし、ナンはセイユーで袋に入って売ってるやつのほうが断然美味しいし、一応ニューヨークのインド人街に住んでたこともあって、本場のカレーは食べ慣れてるわたしな上に、結構不味いものにたいするキャパが広く、まずいご飯愛を追求してる自分ですら

「………..」

て感じになる昼ごはんだったのであります。

 

 

でも、こんな大事なときに士気を削がれても本末転倒なので、

「いやあ、免許の日に面白いカレーに出会えてよかった!」と自分を励まし、

ナンもカレーも半分以上残して立ち去ろうとして、

さらに事件発生

 

レジ

インド人(ネパール人かわからんけど)

「1200円です」

 

 

マイ

(せ、せ、せんにひゃくえん?💦💦)

あのカレーとナンと烏龍茶?

 

たけえ!!😭←780円くらいだと思ってた

 

 

 

ゆってもここは愛知県の僻地であり、都会のデパートのなかのカレーやで1500円なら驚かないけど、

ものすごく普通の田舎の住宅街で、

 

あのカレーとナンと烏龍茶でせんにひゃくえん?

 

と思ったが、ときすでに遅し。

目の前は警察で、食い逃げするわけにもいかず、おとなしく笑顔で1200円を払いヒリヒリする口の中とともに、試験場に向かったわたしであります。

 

朗らかに気さくな店主に送り出され、店を振り返り、よく周辺を見て、看板を見ると、

看板にはランチ!ディナー!と書いてあるだけで、

1200円と書いてなかった😭

書いてあったら絶対入らなかったと思う。

 

 

だからお店の中はガラガラだったのか….

 

 

 

 

そんな稀で貴重な経験を無事に済ませ、緊張とともに試験を終え、手続きも合格発表の表示もすべて何故か1番目に表示され、(多分先頭に並んでたから)

よし最後公布待つだけというときに、

 

「xxx番の方、ちょっとこちらへ」と別室へ呼ばれる😭

 

え、ここまで来て、やっぱり免許とれないとか….!?!?

と冷や汗をたらしながら行政処分の、空港の検査場みたいな頑丈なセキュリティぽい雰囲気の、緊張感漂う部屋に連れられていくと、

 

おじさん

「あなた初心者でスタートだけど、マイナスからのスタートだから、普通のひとと点数引かれるペースが早いから、違反やらに気をつけなさいね、一緒に合格したほかのみんなと、違うからね、これ見て頑張って」

 

 

エールかよ!!😭

 

 

そして無事、家路につくのでありました。
(夜はそしていろいろに疲れすぎたのに爆発的浄化がおこって、大変だったけど)

 

 

 

やーしかしあのカレーやは不味かったな。

でも思い出すかぎりずっと昔から店はあるから、きっとわたしのように、一生に一度か二度免許とりにきた人が訪れ、そしてまた去っていく、というのでちゃんと成り立っているのであろう。

 

日本で食べる、外国のご飯はあたりは少ないけど、たまにはそういう失敗する冒険もよい。

 

自由であることは、不味い店をずっと運営してくって自由も含まれてる。

いいものを作ろう、いいものを届けよう、と一生懸命そっちを目指す人間にとって、そこにとらわれずに生きてるって、なぜかとても尊敬する。

そしてついにの免許をとって、自由にすきなとこに(下手なくせに)運転していけることは、楽でとても自由な感じがする日々です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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