未来の旦那さんからのラブレターをもらった。
どきどきワクワクして申し込んだら、潤君のことを訊かれて、復縁のラブレターにされて、かなりがっかりした最初だった。
ときめく相手からのラブレターが欲しかったのに、新しく幸せな未来に進みたいのに、いつも確認させられるように、潤君に引き戻される。
ラブレターを開いた瞬間まで、誰からだろう、誰からだろうと思いながら読み進めた。
結婚5周年の手紙みたいだった。
見慣れた文体、、、馴染みある言葉の独特な言い回し、、、、、その周りくどさといえば、、、、、
最後、潤よりと書いてあった瞬間に、
色々もう、諦めんべ。という気持ちすら湧いた。
目には涙が溜まっていて、きっとこの人から逃げられると思うこと自体、もう無謀なのかもしれないと
前世から何時もやり直している事情の上、色々を消化せねばいけないラブレターとなった。
運命のひとは、最初は全然惹かれないというのは嘘かまことか。
前の旦那さんは、初めてみた瞬間から恋に落ちて、ど真ん中のタイプだった。
でも潤は、ど真ん中の真反対を常に行き続けるおとこで、この私の人生で最もガッカリさせ続けられた男だった。
自分でも、ダメな子ほど可愛いだけで、幸せな未来を放棄してるんじゃないかと何度も疑った。
でもここまで何度も戻されるには、何か理由があろう。
ツインソウルは、ラブラブで一緒にいられる縁ではなく
どこまでも残酷に否応なく成長させられる相手だという。
それならば潤は、私という人間をどこまでも引き上げるために出会った、そういう相手だ。
学びに満ちた関係
なお愛が溢れている関係
わたしが、潤以外の未来に進んだほうがいいのか、それとも潤を待ったほうがいいのかと悩み、迷い、「それは自分が決めていい」とこころ先生に前に言われたことばを思い出す。
どちらにすすんでも、幸せを選択していいんですよね?
そう言ったわたしに、間髪入れずに「そうですね、幸せの質が違うだけで」
と言われたときに、ぐうの音も出なかった。
わたしは基本、誰といてもしあわせだと思う。
ひとを愛する能力に長けているし、誰といても本当にありがたいと感じる。
でもその通りだと思った。
潤が持つ、得体の知れない、魂を揺さぶる感覚は、それは
日々過ごしながら誰かを愛し、共に過ごし、恋をし結婚をしてきたときの幸せとは、次元が違う感じがするのだ。
ふたりが約束してきて、出会い、そして目的を全うできるまで
旅は続く。
やっとすこし、逆方向に吹っ切れてよかった。
今までは、常に「もう2度と会えない」選択肢が自分のなかにあって、大切なものを彼に預けることはしなかった。
でも多分わたしたちはまた出会う。
願わくば、結婚5年後に「本当に申し訳ない!」と書かれたラブレターをもらうその日まで。
ああ、結婚して5年経ってもわたしはきっと、「申し訳ない!」と言われるように
彼に迷惑をかけらているのだ…。
何世紀それは続くのであろう。
でも今は、それこそが安心で、嬉しい。