あのとき君を愛したのにさいごまで一度もそのことを伝えられなかったことを後悔した。
あのとき苦しんでいた君を理解することができなかったことを後悔した。
そしてもう一度生まれ変わってあのとき、君を信じることができなかったこと。
君の手を、離したことを、わたしはずっと、後悔したよ。
だから今は、ただ自分が後悔しない選択をし続けることにしたんだ。
君を信じて、手を離さないと誓ったんだよ。
どれだけ嫌われてもいい、どれだけ詰られてもいい、どれだけ離されてもいい。
そんなことは本当にどうだっていいんだ。
必死で愛を伝えようとがんばってくれた君に、一度も気づかなかったわたしがバカだったんだから。
「どうしてそんなにボクを信じられるの？」
それはわたしにもずっとわからなかったけれど、嘘だらけの君の言葉や沈黙が無かったら、きっとわたしは最後までその愛を信じることはできなかったと思う。
もがいて苦しんで、最後、言葉などひとつも頼りにならない場所にたどり着いたからこそ、決して目に見ることのできない愛に気づくことができた。
生きるという意味や、愛するという意味を、わたしが本当に理解するまでに
君との時間は果てしないほどに過酷だったけれど
そんな魂の片割れに出会えたことが、奇跡なんだよ。
