ことばの前で、わたしは泣いた。 ちかづいて、なにかを言おうとおもったけど、 あいてはことばだったから、なにひとつ、ことばにならずに泣いた。 しばらく泣いて、ことばがじっと、わたしのことを 包み込むみたいにしてそこにいるのを感じた。 わたしは、どうしたかったんだろう。 ことばと、どうしていきたかったんだろう。 それがわからなくて、何かを訊くことすらできなくて、 しとしと、 […]…
おんがえしをしたいひとが、いて かこの、いつかの、なにかを おいかけて、執着しているわけではなくて ただ、そこには愛があって、 あふれんばかりの憧れと、尊敬と、胸がはちきれるほどの原動力になる、なにか目に見えないものが まだたしかにそこにあったのだとそうおもった。 そのことを考えて、 もう二度と、あのときの心が震えるかんかくを あじわうことは二度と、できないのかもしれないと そうおも […]…