ようちな、恋だった それはほんとうに、 けっこんなんて 呼べるような 大それた関係じゃなくて なにも、かもが、ゆるせない みじゅくな、 恋だった あのときこうしていればとか あのときもっと、わたしが気付けていたらとか ほんのあとすこしでも やさしさをもてたなら、と いま、どれだけおもっても   […]…
2013年5月22日の記録より 日本は、いつまでたっても、息苦しく、そして 美しい国だなあと、 羽田に降り立った瞬間におもう。 毎年、毎年、訪れる度に、違うところに目がいく わたしにとって、故郷であり、外国だ。 東京の市内の、雑然として狭苦しい景観の醜悪さに もうがっかりすることもなくなって、 秩序のなかで徹底してルールを守る人々に、何度も驚 […]…
電話口の向こうで、 彼はつぶやく。 「カメラの電池なくなって、 充電どこにあるかわからんしそのままやねん。」 ◯ わたしと彼は、一年とすこしの間一緒に暮らしていて、 彼は私がいないと 靴下がどこにあるのかもわからないような人だということは、良くわかっていた。 一緒に暮らす男女間において、とても、よくあるハナシだ。 私はそれを、いきがいのように […]…
金木犀の匂いに 答えを聴いてみる。 風と、延々と 謎の幸福感について語る。 夜は静かで暗く、 無限のインスピレーションは 時空を超えて たびにいざなう。 いつまでも優しく深く 愛の中で泳ぐ。 わたしの一番好きな季節 たおのよぶこえ、 ふたりなかよく、 寧々を待つ喜び。 &n […]…