出会い、旅立ち。 そのありふれた現象のなかで、 いかに自分が[今]から足を踏み外して生きているかを知る。 同じ場所に居続ければ居続けるほど、 そこにあるものが、あたりまえにそこにあるものになってゆく。 毎日目にしていつでも手に入れられると思っているものは 当然いつまでも手に入れられるわけではなく 電話をしたら いつでも話を聞いてくれる大好きな友達は いつの日か 別の国で […]…
なんだか、とても、長い夢を見ているような気がする。 どこからが、現実で、どこまでが、夢か、 たまに、わからなく、なる。 どちらがどちらでも、 大してかわりはないのかも、と、おもう。 たとえば今体験しているすべてのことは、 妊娠したことや、こどもを産んだことや、 ここで出会った人々や、 辛かった数週間のことや、 衝撃的に美しい夕暮れの空のグラデーションや、 屋根から伝う冬の雨音の優しさのことは、 す […]…
おなかが大きくなって さいごの、ひとり旅 わたしは台湾にいる。 鳥のさえずる声と、 窓から差し込む陽のひかりで目覚める恩恵。 太陽の恵みのこととか、 うっそうと茂る緑色の大地をひらひらと舞う白い蝶のこととか、 乾燥機ではなく外で洗濯物を干すという贅沢とか、 蛇口をひねればすぐに暖かいお湯が出てくる発明とか どこもかしこも清潔な厠 […]…
台湾人は、やっぱり、底抜けに親切だった。 台湾という場所は、とても不思議だ。 町はまだまだ汚く、道はバイクで溢れかえっていて、騒音も排気ガスも尋常じゃなく、 忙しそうで、とても人々に余裕があるようには見えない。 どうしてこんな喧噪のなかで、誰かの声に耳を傾けるこころのゆとりが出来るのだろうと 不思議に思えるほど、驚くほど、ひとは、優しい。 道をきけば、「知りません、お役に立てずごめんなさい」とさっ […]…
あっ もう二月だよー! 日に日に腹が飛び出してきて、こわいっっ。 まいにちいろいろある。 とても幸せでほくほくして目が覚めるような夢の日もあるし、 グロテスクで残酷きわまりない夢から覚めて呆然とする朝もある。 よるは、大体、とてもいいことを考えて、 すきなことをたくさんイメージして、 気持ちが愛で満たされたようになってから眠りにつく。 でもある夜に、わけもなく、 とつぜん寂しくなって […]…
