台湾人は、やっぱり、底抜けに親切だった。 台湾という場所は、とても不思議だ。 町はまだまだ汚く、道はバイクで溢れかえっていて、騒音も排気ガスも尋常じゃなく、 忙しそうで、とても人々に余裕があるようには見えない。 どうしてこんな喧噪のなかで、誰かの声に耳を傾けるこころのゆとりが出来るのだろうと 不思議に思えるほど、驚くほど、ひとは、優しい。 道をきけば、「知りません、お役に立てずごめんなさい」とさっ […]…
あっ もう二月だよー! 日に日に腹が飛び出してきて、こわいっっ。 まいにちいろいろある。 とても幸せでほくほくして目が覚めるような夢の日もあるし、 グロテスクで残酷きわまりない夢から覚めて呆然とする朝もある。 よるは、大体、とてもいいことを考えて、 すきなことをたくさんイメージして、 気持ちが愛で満たされたようになってから眠りにつく。 でもある夜に、わけもなく、 とつぜん寂しくなって […]…
ひさかたぶりに、夜普通の時間にねむって、早い朝に、めざめる。 基礎体温表に記された日々の記録によると、1/12日に 「長い期間目をさました瞬間 とにかく憂鬱でしかたなかったのが、突如不思議な穏やかさに包まれていた」 とあった。 その次の日の記録には、 「今日朝目を覚ますと、部屋が光に包まれていて、 「愛している」感覚が強かった。 ものすごいエネルギーであった。 「愛」しているよ、と呟いた。 &nb […]…
“life” painted by kouhei nomura お決まりのように年々変化してゆくなかでも、 昨年とその前の年のクリスマスに味わった 嘘くさいほどアメリカらしい経験とは うってかわって過ごす 今年の暮れについて 一年前の自分は想像もしていなかっただろう サンクスギビングが終わるあたりから、道路脇に 掃いて捨てるようにして並ぶ巨大なも […]…
Bill Evans の peace piece が流れるたびに 我に返る 昔から好きな曲だけれども 精神が四方に散らばって収集がつかなくなっているとき その流れるようなピアノが すっと静かに 気を鎮めてくれる まさに、魔法みたいな、ピース 狂ったように煮えたぎった頭を 冷やすために 暫く休養をとる peace piece みたいに 自分が好きな世界を彩る […]…
”ごちそうさま。” という自分のノドから発せられた音が、 部屋全体に響いた。 この部屋で、この台所で火をかけて何かをこしらえ、 そして食べる、最後の食事。 空は暗く、一日中清々しい夏日の後の、 静か、でもないいつもの夕暮れ。 ひとが、生まれかわるその前というのは、 ほんとうに死んだような感じがするのだなあと その皿を前に 一切食欲がわかないまま ただ口にそ […]…