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経験

外国での暮らし 経験

Attachment 節目・最後の家族

これから始まる次のチャプターを目の前にして、 わたしのアメリカでの生活の皮切りとなった場所バーモントにて 最後の日々を、当時を辿るようにして過ごしている。 あのときスリングの中ですやすやと眠っていた生後6ヶ月のテルーラは、 もう小学校へ通う大きいお姉さんで、泥だらけで乱暴な兄と弟の間で 二人よりもずっともっと野性的に 今もかわらず掘りたてのにんじん片手に 文字通り裸足で野原を駆け回る あのときひと […]…

08/14/2013
経験

返信用封筒

わたしは、平気なわけはなくて、 どうして、大好きなひとと、 お別れをすることが、平気であるものか。 もう、さんざん、さんざん、さんざん涙を流して、 さんざん、さんざん、さんざん、苦しんだのに、 こんな、おもいをし続けることは、もうこれいじょうは続けられないと、 そうして、ちゃんと、幸せになることを 選択しようとふたりで話して、 ちゃんと、やさしくして、 そうしてわたしは前をみて 自分で決めたことも […]…

07/18/2013
経験

雨の手紙

梅雨という時期のこの身体にまとわりつく 目に見えそうなほどの湿った空気は 一向に好きになれる気配はないが 深夜から早朝にかけて 4時をまわる少し前に覚めた目で しとしとひっそりした雨音を聴くのは とても贅沢なことなのだと心ゆくまで浴する。 ありったけのこころで ひとと向き合うことは普通のことよりも もっとていねいにしていかねばならず 細心の注意をはらって 時間をかける 今 一字一句の文字にのせて誰 […]…

07/05/2013
外国での暮らし 経験

憧れの人

「麻衣の、気持ちに、今は答えることができないから。」と まっすぐ伝えてくれた彼の誠実さに 最初から最後まで、そしてこれからも、ずっとわたしは、 憧れつづけるのだろうとおもう。   彼の、真摯な研究に対する態度も 日本での彼の慣れ親しんだ暮らしも 栗色に光る その柔らかい髪も 毎日の新しい経験も その 急須を持つ 繊細な指使いも 「終電」の発音も   練習の成果が効いた「今日げつ […]…

06/27/2013
外国での暮らし 経験

言葉のプール_3月の雪

12月にしんしんと降りしきる雪は、 一年を閉じてゆく時期にピッタリな佇まいで 世界に静けさをもたらすから 私はいつだって彼らを敬愛しているのだが、   3月の半ばを超えて 春の温もりが鮮やかな希望を差し込むなかで 突如しんしんと降りしきる雪は、 わたしが歩いている世界の流れを 揺さぶり動揺させる。   相変わらず言葉に埋もれながら過ごす、 雪のどようび。   中国語は […]…

03/17/2013
外国での暮らし 経験

恋,爱,情

わたしはいつか、恋におち、 そして、運良くその人の恋人になった そのあと時間を重ねるごとに 馴れて感謝のきもちを忘れて 思うようにいかないことばかりな気がして それでもいろいろな流れのなかで わたしは運良く、または運悪く、その人の妻になったのだけれど   わたしが想像した 愛情や結婚、家族というものは あまりどこにも見当たらなくて   ひとりで空回りしているような気がするばかり […]…

03/16/2013