台湾という国は、そのむかし、美麗島と呼ばれていたらしい。 滞在する街は中国語の汚い電飾看板で埋め尽くされて お世辞にもとても美しいとは言えないけれど ふと 見上げた空に咲く 見たことのない鮮やかな花々や 写真でしか見たことのなかった 南国特有の熱帯植物がそこらじゅうに茂るのを見て、ああここは、紛れもなく、南の島に違いないと 当たり前のことを毎日思いながらテクテク歩く日々を過ごす 少し […]…
毎日は そう 同じように繰り返されて行き ”反復”の美しさを迎えている たとえば 朝4時半に起きて 白湯を飲み 60分の瞑想のあと 香をたいて 30分間 身体を伸ばし 6時を迎えたところで 一日の食事の下ごしらえを始める為に台所に立つ 炊飯器にスイッチを入れて 弁当のおかずが大体揃い始めたころに 誰かが起きた 音がして バスルームのドアがパタ […]…
そしてわたしは、そのケールチップを一口食べたのち、 ようやく重い腰をあげて、ディハイドレーターを買うことを決める。 わたしは 気づいたら もうニューヨークが一番好きで 住み慣れたその街は 毎年同じ季節に同じ顔を見せる 12月は、いつでも特別 景色を彩る小さな電球の粒が やっと例年どおりの温度へたどり着いた 寒さとピタリ 釣り合って たくさんの記憶を揺さぶり起こす わたし […]…