そして怒濤のごとく過ぎ去る日々を 無理矢理ぎゅうぎゅうに押し込んで 何とかギリギリ全てを片付けた私は 12月末の早朝 キーンと刺すような年末らしい寒さの中 恋人に見送られ 空港へと向かった その朝アパートから出たとき 進行方向を向いていたわたしの顔の後ろ側に 日が昇る瞬間の 濃縮されたオレンジと藍色のグラデーションを 彼は指差して 私は振り向いて &nb […]…
そしてわたしは、そのケールチップを一口食べたのち、 ようやく重い腰をあげて、ディハイドレーターを買うことを決める。 わたしは 気づいたら もうニューヨークが一番好きで 住み慣れたその街は 毎年同じ季節に同じ顔を見せる 12月は、いつでも特別 景色を彩る小さな電球の粒が やっと例年どおりの温度へたどり着いた 寒さとピタリ 釣り合って たくさんの記憶を揺さぶり起こす わたし […]…
好きなひとがいるということは もしかしたら すごいことなのかもしれないと そうおもう ただ 好きなひとがいる そんな シンプル極まりない どこにでもあふれているそのことは もしかしたら すごいことなのだろうと そうおもう あいするとか あいされるとか そういうことの中であっという間に 道に迷うわたしは あいするとか あいされるとか そういうことがどういうこ […]…