経験

結び目(日々は、つづく)

  日々は、つづく 結び目の前も、結び目のあとも 日々は、こくこくと、たんたんと、音も立てずに続いている。   たくさんのものを、失った。 それでもていねいに、見送った。   ろうそくに灯りを灯して、その部屋にやってきた日のことを想った。   見送るもなにも、ほんとうはもう、とっくに無かったものを わたしは探していた。     日々は、つ […]…

03/08/2017
台所 外国での暮らし

朝ごはん最強説

  ウォールナッツの入ったおみそ汁がが 朝の食卓へ、ふたつ並ぶ     顔を洗ってそとへでたら やわらかく懐かしい匂いと まさかニューヨークとは思えない まぶしい朝の、陽の筋が   愛で満ちみちのその時間は もう他にはなにもいらないと   もう他にはなにもいらないと思える   愛するひととの朝ごはんよりも 幸せな時間があるなんて、 &nb […]…

03/02/2017
外国での暮らし

夏が来て僕等

  雲ひとつない、青空だった。 強いひかりに、ブルーのTシャツは飛び込んだ。 安心する顔に、小さな声で、挨拶をした。 そのひとを、恋しく思った。 大好きな場所にいた。 夜は、眠れなかった。 あるひとが、教えてくれた。洋食やを営むお母さんが おいしくなあれと魔法をかけたごはんは、本当に美味しくなるんだ、と。 オーダーは、入らなかった。 ずっと、外の陽気を感じていた。 料理は、あまり、楽しく […]…

03/02/2017
すきなもの 外国での暮らし

冬のアクアリウム

(2011年10月26日の記録より)     冬がきて 温度が下がり 身体のなかや 頭のなかも 低く鈍い流れに 徐々に応化してくるのを 感じる 10月の終わり   冬の冷たい水族館のことを 夢にまでみるほど常々 焦がれるような思いで 切望し続けていた そこには 何があるわけでもない   にわかな興奮は きっと一瞬のできごとで そのあとは 夏の熱気を失った 混 […]…

03/02/2017
外国での暮らし

A stifling beautiful summer

2013年5月22日の記録より     日本は、いつまでたっても、息苦しく、そして 美しい国だなあと、 羽田に降り立った瞬間におもう。   毎年、毎年、訪れる度に、違うところに目がいく わたしにとって、故郷であり、外国だ。   東京の市内の、雑然として狭苦しい景観の醜悪さに もうがっかりすることもなくなって、 秩序のなかで徹底してルールを守る人々に、何度も驚 […]…

03/02/2017
いのち おもいで しぜん

穴を掘る

夢見てきた魔法が すこしづつ使えるようになってきて わたしは裏山に来たのだ   裏山なんてドラえもんのセカイにしかないと思っていたのに うちのすぐ裏っかわは山だった   裏山に、もそ君の真似をして わたしは穴をほる。 いつでもどこでも穴ほりが趣味だったもそ君みたく スコップなんてもってないから おたまの柄でがりがりするのさ 穴なんてほった記憶は思い出しても見当たらないし がりが […]…

02/23/2017